2010.3.24

ピザのカッター?

いえ、こちらは「ルレット」と呼ばれる箔押しの道具です。Lopiの商品であるペーパーウェイトのステッチ模様。手にしたお客様や友人は、必ずといって良いほど、あのグズグズっとしたビーズクッションのような気持ちの良い感触を味わわれた後、「この模様はプリント?」と興味を示して下さいます。あのステッチ模様の正体は、このルレット。無地のカーフスキンやキッドスキンに、私が一つ一つ箔押しを施しています。なので型はなく、一つ一つ、模様を選んでいただく楽しみもある商品です。足を前後にして立ち、写真のような太い木の柄を肩に乗せ、押し出すように転がしながら回転させます。

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2010.2.16

ドイツの伝統的な紙染め

先日、Zwillingeというブランドで制作活動をしている友人による、紙染めのワークショップに参加してきました。彼女はドイツにて、製本技術と、伝統的な紙染め”クライスターパピア”の技術を学んできた経験があり、そのオリジナルの紙は、表面は滑らかなのに奥行きのある立体的なもので、初めて見せてもらった時の新鮮な驚きは今でも忘れません。そんな彼女が学んできた紙染めを体験できる貴重な機会とあって、参加してきました。指・爪・筆・くしゃくしゃの紙・・・。材料も道具も身近なものを使ってできるというクライスターパピアですが、人の数と同じだけ、またそれ以上の模様のバリエーションが生まれるという、とても興味深く可能性に溢れ、また温かみのある技術でした。自分で染めた紙が手元に届きましたら、またご紹介したいと思います。素敵に仕上がっていることを願って・・・。
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2010.1.8

箔押し-Circles-

2010年初めてのBlogは箔押しのお話しです。製本に引き続き、友人や知人に「箔押しを習っている」と話すと、きまって「?箔押し??」という反応が返ってきます。私もまだまだ技術や知識共に習得段階で、広く深くお話する事が出来ないのですが、今回は箔押しのお話の第一弾として、道具と現在習得中の技術をご紹介致します。皆さんは革の本やアルバムなどの背のタイトルの文字が、ゴールドなどで押されているのを見たことはありますか?大抵、量産の本や商品には、機械による印字が主ですが、元はといえば一文字一文字、道具と熱、そして手を使って押されていたのです。現在でも、本のタイトル、表紙や背の装飾、商品にイニシャルを入れたり。と、色々な場面で使われている伝統的な技術です。

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こちらは金箔を使って、直線、カーブ、そして円のデザインを箔押ししたものです。実はこの円、この〇のデザインをポンっと押しているのではなく、いくつものカーブの連なりで描いています。

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こちらはフェールと呼ばれる熱ゴテ。このように様々な角度のカーブのフェールがあり、円の大きさによって使い分けながら仕上げていきます。そうなんです。気の遠くなるような作業です・・・。