2011.11.10

Vintage Book 3

2009年の秋より、スローテンポで進めてきたヴィンテージ本のパッセカルトン(伝統的な手製本の技法)。様々な個所のお掃除や修復、本文用紙の保湿、紙染めなどの下ごしらえとなる工程を終え、(今までの工程は、VintageBook1 VintageBook2をご覧ください。) その後、フィセルと呼ばれる麻紐でのかがり、背の丸み出しなどの工程を経て、いよいよ本の形に仕上がりました!

カルトンと呼ばれる、本の表紙となるボードにフィセルを通し合体。

2011.10.4

国内旅行にも

暑くもなく寒くもなく。日本の秋は束の間ですが、気候も味覚も楽しめる最高の季節です。そんな清々しい秋晴れの中、友人と飛騨高山へ。行きの電車で、サッとLopiのパスポートケースをバッグから取り出した友人。ふと見てみると、左ポケットには旅の予約表や新幹線のチケット。右のポケットにはメモ。「なんて便利な使い方!」と、デザイン制作した私本人が、私も持って来れば良かった・・・と、羨ましく眺めてしまいました。海外旅行だけではなく国内旅行にも、ぜひ皆さまのバッグにしのばせ、便利にお使いいただけましたら嬉しいです。

2011.9.16

That Moment

まだまだ日差しが強いながらも、日に日に空が高く、月が美しい秋空の9月。公私ともにお付き合いをさせていただいている、石原琴奈さんと、お母様、石原留美さんの二人展に訪れました。Lopiの個展ではハンドペイントで壁にじかに描いていただきましたが、彼女の本業はグラフィックデザイナー。お母様は、旅先の写真をコラージュした作品を制作していらっしゃいます。(お二人の作品の一部は、New Otani Hotelの老舗、Trader Vic’sの店内にて常時展示されています。ドレスコードもある、大人のレストラン&Barですが、ハワイを無性に感じたくなった時、私も家族と訪れるとっておきの場所です。)

アメリカからヨーロッパ。グッゲンハイム美術館の隆起的なデザインが特徴的な作品や、南イタリアの色、オランダの街並み・・・。留美さんは、旅先の高揚感と少しの不安。これらをまた呼び起こすためのコラージュ。とお話しされていました。

琴奈さんの今回の作品のテーマは「共存するパワーの二面性」。文字通り、心癒される空気感と、自然の力強さの両面が込められた、また彼女の人柄の溢れ出る作品でした。作品もさることながら、彼女が制作したパープルがかったなんとも言えないブラウンのフレームも、作品の中のワインやピンクと絶妙にマッチしていて私は心を惹かれました。

作品タイトル 「それでも光が降り注ぎ 生命力がみなぎることを -3.11 東日本大震災の後に-」