2011.5.26

セッティングスタート@Nidi Gallery

五月とは思えないほどの涼しい空気の中迎えたセッティング初日の雨の朝。さあ、いよいよギャラリーへ。と車を走らせていたら、空が明るくなり、日が差し始め、ついには汗ばむほどの快晴に。エールを送られているような気持ちで、真っ白な明るいNidi galleryの空間に到着です。今回のLopi初個展では、私がウクレレやハワイ、音楽などを通してご縁を持たせていただいた方々の、それぞれの専門分野をお借りし、私の表現したいLopiの世界を実現できることになりました。

一番の土台となる、フレーム写真と商品棚のセッティング。ヴォーカル、パーカッション、コーラスアレンジや作曲・編曲をお仕事にされている、ミュージシャンの小板橋博司さん。今回の個展では、大工さんとしてお手伝いいただきました。レイアウトのセンス一つで、同じ写真でも見え方やリズム、空間の雰囲気がガラッと変わります。

今回のレイアウトのテーマは、計算された無造作感です。すぐにキチンキチンと、整然とさせてしまいがちな私ですが、小板橋さんの遊び心のある感性と絶妙なバランス感覚で、ハンセンさんのラフな木枠のフレームのイメージに合った、リズミカルなレイアウトが完成しました。「こういうのは、第一印象の直感が大事なんだよ」と、私がここ、これはこっち、もうちょっとこの辺りという所に、次々とセッティング。

一番のお楽しみの日だった、壁画をペイントする日。この日も爽やかな青空に恵まれました。今回Lopi初個展のDMデザイン制作をしてくださった、デザイナーの石原琴奈さん。この日は妹さんで、フラダンサーのひな子さん(ご自身のblogでこの日の様子をご紹介くださっております。)もお手伝いに来てくださいました。お二人がギャラリーに入られた途端、明るいギャラリーがさらにパーッと明るく楽しいムードになりました。まずは下描き、そして本番です。迷いなくすらすらっとハワイの植物を真っ白の空間に描いていく琴奈さん。

まだ会期前ですので、あまりご紹介してしまうとお楽しみがなくなってしまうので、今日はこの辺で。今も尚、いろいろと世の中が不安定でざわめいている時期。そして、週末は雨の心配がありますが、そういう時こそみなさんにハワイの風を感じていただきながら、カラフルなレザーでわくわくと明るい気持ちになっていただけたら。と思いながら準備を進めております。みなさまと会場でお会いできますことを、楽しみにお待ちしております。個展は明日5/27 12:00からです。

2011.4.18

初個展に向けて -Hansen’s Arms 神谷ハンセンさん-

夏を思い出すような潮風と日差しの中、ボーンカービング・アーティスト、神谷ハンセンさんの仕事場へ。 来る5月に開催するLopiの個展で、私が撮影したハワイでの写真を、商品と同時展示予定で、そのフレーム製作をハンセンさんに依頼しました。 今回で2回目の訪問。やわらかいホワイトの木のお家に、今日はひときわブルーと赤が映えています。 ボーンカービング、ティキの彫刻、レストランの内装やフレーム製作など、様々なお仕事を手がけられています。 お名前を耳にしたのは、藤沢のJamin’というレストランでのLiveに友人と通っていた時、毎回そこに飾られている写真とフレームに心ときめいていた私が、レストランのオーナーに尋ねたのがきっかけでした。

初めて伺ったのは昨年秋。趣味で撮影している私のような素人の写真を丁寧に見て下さりながら、「こういう視点で、においを感じる写真が撮れる感性。こういう所に投資を出来るあなたは、良い人生を送ってきたかたなんですね」と言葉をくださったハンセンさん。色々なお話をさせていただきました。

チラリと見える、床置きの巨大な丸太。これは「ティキ」と呼ばれるポリネシアの神様を彫刻する為の材料となる木。

いつも熱心に、ご自身のお仕事のお話をしてくださるハンセンさん。この日は地方からのオーダーで製作された、ジンジャーの花をモチーフにしたフェンスを見せてくださいました。

ボーンカービングとは、ポリネシアの伝統的な彫刻。その昔海洋民族は、部族の誰かが亡くなると、その骨で釣り針を作り、それで漁をすると富をもたらすといわれていたそうです。現在では、鯨や牛の骨を使い、お守りとして、身につけるようになりました。

ハンセンさんの元に一通の電話が。気仙沼の避難所からのお電話だったそうです。

その男性はお家が津波で流され、身一つで非難されたとのこと。「以前作っていただいたHook(釣り針の形をしたボーンカービングのネックレス)もなくなってしまいました。もう一度作っていただけませんか?」 自分の作っているものは、いわゆる「生活必需品」ではないもの。そういう状況下では必要とされないものだと思っていた。というハンセンさん。驚かれたと同時にとても嬉しく感じ、プレゼントという形でオーダーを受けられたそうです。「神様から、おまえはこの仕事を続けていっていいんだ。と言われた気がした。」と語るハンセンさんの目は、キラキラと、強さの中に優しさが溢れていました。

2011.3.21

それぞれの日常を前向きに

東北地方太平洋沖地震により、被災されたみなさまにおかれましては、心よりお見舞い申し上げます。関東地方に住む私達も、以前の安心感、平穏な日常とは程遠い日々ですが、私が思うのは、それぞれが、前向きに、日常を過ごすこと。これが今、節電、募金、節度ある行動ということと同じくらい大切なことなのではないかと思っております。私と同じように物作りをしているアクセサリー作家の幼馴染の言葉。「私達の作るものが、少しでも人の心に響くものでありたいね。」私も同じ気持ちです。そしてLopiの初個展が、一人でも多くの方の心を明るく楽しくさせられるものになるよう、引き続き準備をしてまいりたいと思います。 aloha,